仕事との向き合い方を意識していますか?
一生懸命で誠実に業務をこなすことは、とても素晴らしいことです。
仕事の取り組み方として「関与」はポジティブな効果を与えます。
関与によって「活力」「意気込み」「自己効力感」を向上することができるのです。
しかし、仕事の取り組み方によっては「燃え尽き」状態に陥ることがあります。
燃え尽き状態は、疲弊を招き意欲喪失となってしまいます。
ぜひ関与を意識して、業務遂行をポジティブに捉えていきましょう。
- 関与とはなにか
- 燃え尽きとはなにか
- 関与を育てる方法とは
仕事における関与とはなにか
心理学者クリスティーナ・マスラック博士は、関与を次のように述べています。
- 関与とは、仕事や他者への支援に対する健全な関係を意味する
(参考:クリスティーナ・マスラック博士)
人やモノ(物)・コト(事)と、危なげなく堅実に向き合っている状態だと考えます。
関与による特徴
関与を意識することで、人や出来事に対して健全に向かい合おうとします。
その姿勢が「活力」「意気込み」「自己効力感」といったものを向上させます。
関与ができている人の特徴
しっかりと関与が身についている人には、下記特徴が見られます。
- 仕事を通じて充足感が得られている
- 自分の能力で結果が出せると感じられている
- 自分の仕事や行動が他者や自身、もしくは世界にまで影響を与えていると感じられる
自身の振る舞いによって、周囲へ良い影響を与えることもできると思います。
このポジティブな思いが活力や意気込み、自己効力感を向上させるのです。
関与と燃え尽きについて
しっかりと関与を持っている人は「燃え尽きにくい」と言われています。
燃え尽きに関しては後ほど
仕事で例えますと、業務に目的意識と自己効力感を見出している人は、燃え尽きにくのです。
例:大工さんへインタビュー
失礼します。どんなことをしているのですか?
木材を加工しています
住む人が、快適に暮らせる家をつくっています
- 答え方は質問の仕方や状況にもよります。自分の関与の仕方(気持ち)で仕事の捉え方や自身の「気の持ちよう」が変わって来るでしょう。
仕事における燃え尽きとはなにか
心理学者クリスティーナ・マスラック博士は、燃え尽きを次のように述べています。
- 職務との不健全な関係による疲弊と意欲喪失
(参考:クリスティーナ・マスラック)
燃え尽きの判定基準
また、心理学者ハーバード・フロイデンバーガー博士は下記のような判定基準を述べています。
- 情動的消耗:医療福祉・教育等、情動的対応を求められる職業に見られる
- 冷笑主義:理想主義な傾向の強い人に見られる。現実に幻滅する人
- 無効力感:最善の努力にもかかわらず失敗した時、無意味であったと思い込む
また、不安・逃避・衝動に駆られて仕事をしている時は、燃え尽きに陥りやすいそうです。
燃え尽きている人の特徴
燃え尽きている人の特徴として下記があげられます。
- 自分の仕事は、役に立っていないと感じている
- 自分を含め、誰にとっても無意味だと感じている
すんごいネガティブ。こう思う時もありますよね。
燃え尽きを防ぐためには
燃え尽きを防ぐためにはどのようにすればよいでしょうか。
下記内容をご参考ください。
- 高い見識、感謝、ユーモア、好奇心を育むこと
- 受け入れる開かれた心、リスクをいとわない潔さを養う
- 他者のために最善を尽くす、他者に過度な期待を抱かない
ポジティブを意識することが重要のようです。
また、他者貢献を大切にすること。そのためには自身の心の余裕(心の拡張)が必要です。
燃え尽きないために、自分のメンタル状態を把握する意識を持ちましょう。
仕事における関与を育むには
最後に、関与を育てる方法をご紹介します。
自己を焼き尽くす
自己を焼き尽くし、エゴを手放しましょう。
自己中心性を抑えましょう。
仕事を自分の価値観に合わせて選ぶ
もしも関与への道から踏み外しているとわかったならば、一歩引いて深く見つめ直しましょう(参考ティク・ナット・ハン)
非常に重要な部分です。
仕事が楽でも価値観に合わなければ燃え尽きるでしょう。
どんなに辛くとも、価値観が合っていれば関与への道から外れることはありません。
しかし、仕事先を見直すということは大きなイベントとなります。よく検討し、明るく前向きな道へ進みましょう。
休止期間を持つ
ゆっくり時間をかけた休止期間が必要なことがある一方で、短い休止で関与を保てることもあります。
力を抜く事を無駄とは思わないことです。
不健全に心を駆り立てているのならば、マインドフルネスを活用して不安を和らげていきましょう。
自問自答をする
自分に興味を持ちましょう。
なぜ頑張りすぎていますのかを考えてみます。
害を減らす方に向けてできることはあるのか、困難に対してレジリエンス(回復力)を見つけることはできるか検討してみましょう。
理解し調査する
自分のバイアスに気づきましょう。
- ここでのバイアスは「決めつけ」とします。
バイアスによって善悪を決めず、洞察力を養っていきます。
思い込みを止め、批判的になるのを止めましょう。
自分がなぜそうしたいのかを正直に考え、興味がコンパッションを養うのだと気づくことが大切です。
平常心を持つ
心にゆとりを持ちましょう。
目の前の事に抵抗のしようがない、仕方がないと思うゆとりを意識しましょう。
まとめ
関与を意識することで、たくさんのポジティブ効果があります。
しかし、一歩踏み外してしまうと燃え尽き状態に陥ることがあります。
マインドフルな状態を保ち、無理をせず、必要であれば身を引いてバランスをとっていきましょう。
最後に、燃え尽きは時に「心のブレーキ」になることもあります。
何を大切にするのか、価値を置くべきはなにか、使命はなにかを考えるきっかけになります。
自分の大切なものはなにか。
読んでいただいた方の心が健やかでありますように。