- 大人イヤイヤ期の過大評価について
- ポジティブ幻想とは
- 大人イヤイヤ期とポジティブ幻想の関係
大人イヤイヤ期の人にもポジティブなところはあった
今までさんざん「大人イヤイヤ期の人はネガティブだ!」と言ってきました。
しかし、考察を重ねていくと「ポジティブなところもあるのでは?」と思うようになってきたのです。
自分を過大評価している
大人イヤイヤ期の人は、以下の思考があります。
- 私は、こんな仕事(業務)をしている場合ではない!
- 私には、もっとやるべき仕事があるのではないだろうか
- 私は、もっとレベルの高い環境で働くべきだ!
これらに共通することは、自分を非常に評価していることです。
自身を卑下せず期待値を高くもつ。これはポジティブなのではと思いました。
大人イヤイヤ期とポジティブ幻想
ポジティブ幻想とは
前述の内容には、ポジティブ幻想というものが関わっているようです。
ポジティブ幻想とは、バイアスのかかった認知
Taylor & Brown 1988
情報や出来事を「自己に都合良く解釈する」ことです。
TaylorとBrownは、さらに3つの領域にとらえています。
- 自己評価:自分自身を実際以上にポジティブにとらえる
- 楽観主義:自分の将来を非現実的なまでに楽観視する
- 統制知覚:外界に対する自分の統制能力を非現実的に大きいと知覚する
また、ポジティブ幻想はストレスフルな状況において特に現れやすく、また重要となることが指摘されています(Taylor & Armor1996)
大人イヤイヤ期の人はポジティブ幻想が強い
「大人イヤイヤ期の思考」と「ポジティブ幻想の3領域」を重ねてみます。
自分はもっとできるはずだ!ここでくすぶるような人間ではない。
前回の考察では「大人イヤイヤ期は楽観性に乏しい」という内容でした。
しかしこの場合の楽観性は、「夢見て努力なし」といったところでしょうか。そう考えると非現実的にあてはまります。
自分はどこでもうまくやれる。自分は受け入れてもらえるし、必要とされるはずだ。
むりやり合わせている感じもありますが。。。
自己評価に関しては、なかなか該当しているのではないでしょうか。
ほんとすいません。
ポジティブになれる糸口
ポジティブ幻想には、強い信念が生まれるとのことです。
ポジティブ幻想は、望ましい結果をただ期待するのみにとどまらず、たとえこれから起こることが不確定である場合においても、自分の能力によって望ましい結果を生み出そうという信念であるとうことが強調されている。
Taylor 1989
これは、大人イヤイヤ期の人がポジティブ志向となる糸口ではないかと思います。
この先起こる出来事に対して、自分の力で解決していくという思いがあるということです。
思いを行動に繋げることができれば、大人イヤイヤ期から抜け出せることができるのではないでしょうか。
まとめ:潜在的にポジティブ思考はある
大人イヤイヤ期の人は、ネガティブ一色な状態だと思っていました。
しかし、自己評価の点においてポジティブな部分はあると考えます。
これを行動に結びつけることができれば、明るく前向きに過ごすことができるはずです。
何事もネガティブに捉えてしまうと疲弊してしまいます。
ポジティブに考えることができれば、同じ行動でも景色は良く見えることでしょう。
参考文献
ありがとうございました