- 社交不安症について
- 肯定的な評価について
- 新たな環境で対策すること
他人の評価が怖いのは、環境が影響している?
周囲に注目されるのが怖い。不安
何を言われているのか、わかったもんじゃない
このような考えをしている方、けっこういるのではないでしょうか。
私はしょっちゅう考えていました
周囲の目線や評価が怖くなると、のびのびと仕事をすることはできません。
これでは「チャレンジ」や「活動」などのポジティブな行動が抑えられてしまいます。
なぜ、このようなネガティブ思考になってしまうのでしょうか。
これは、職場や生活の環境が大きく影響しているのです。
他人の評価による不安について
社交不安症
社交不安症という疾患があります。
社交不安症(Social Anxiety Disorder)
他者によって注目されるかもしれない社会状況に関する著名または強烈な恐怖または不安
American Psychiatric Association 2013
あがり症とも言われます。
頭の中をネガティブな予想が駆け抜け、不安に陥るということです。
社交不安の要因として、下記2つをとりあげてみました。
- 他者からの否定的評価に対する恐れ
※引用(Rapee&Heimberg 1998)
- 他者からの肯定的評価に対する恐れ
※引用(Weeks&Howell 2014)
「否定されるかもしれない」という不安は、多くの方が感じたことがあるでしょう。
自分の考えが否定されると、衝撃を受けます。
否定されて「なんだと!?私の考えが正しいはずだ!当然だろ!」と言う人もいるでしょう。
これも「否定されるかもしれない」と、不安になっているからこそ出る発言です。
また、肯定される(認められる)ことで不安になることもあります。
君は絶対正しい!君にとにかく付いていくよ!などですかね。
上記2つの要因から、評価されること自体を不安に感じてしまう人がいます。
社交不安症が高い方の特徴①
社交不安が高い方(高社交不安者)は、下記特徴があります。
- 自分は、他者より地位が低いと考える
- 自分の地位が上がることによる、他者との衝突を恐れる
- 上がった地位を「維持することは、できないのではないか」と恐怖を抱く
へりくだった様子もありつつ、上手くいくことへの恐怖も感じています。
社交不安症が高い方の特徴②
武蔵野大学心理臨床センター大川らは、下記特徴をまとめています。
- 社会的地位が下がることで、所属するグループから外されないようにする機能がある
- ポジティブな印象を避け、社会的地位が上がらないようにすることで、所属するグループから脅威だと思われないようにする機能がある
高社交不安者は、この2つで現状を維持しようとします。
サラリーマンで例えてみましょう。
「成績を落とすようなミスは無い。しかし、新しい戦略を提案してみたり必要以上の業務遂行は控えるような人」です。
しかし、なぜ肯定的評価までも恐れてしまうのでしょうか。
FPEの基盤「CSR」について
肯定的評価の懸念として、「CSR」というものがあります。
- 肯定的な印象を周りに与えることで、自分より社会的地位の高い者と衝突することに恐怖を抱く
※引用(Weeks,Menatti,Howell 2015)
非常に砕けた例えをします。
- 上司・先輩からくる「妬み」「めざわり感」「プライドに触る」などが影響する
肯定的な印象を「周囲に有益な行動をした」と捉えれば、とても素晴らしいこととなります。
衝突を避けようと不安に陥らせる環境が、大きく影響しているのです。
まとめ:不安対策として新しい環境を試す、増やす
社交不安というキーワードから、FNE、FPE(CSR)という要因を考察してきました。
名称を覚える必要はありませんよ
さいごに、不安に悩む人の環境がどのような常態であるかが気にかかります。
職場で例えてみましょう。
- 休憩室にて従業員が、誰かの不満や悪口を言ったり、会社の給料や環境に対して愚痴をこぼします。
- それを他の職員達が聞き、共感し団結をします(拡大していく)。
このような現場を目の辺りにすれば、「こわ。失敗して注目でもされたら、私はいったいどうなってしまうのだろう、、、」と不安になるでしょう。
また売上を伸ばすため、一生懸命に戦略・施策を提案したとします。
結果、周囲から「あいつは目立ちたがりやか!」「余計な提案して!」「仕事を増やすなよ!」などと言われた日には、ポジティブな行動をとることが怖くなります。
怖すぎです(汗
このような出来事があるならば、思い切って環境を変えることも良いと思います。
あなたの頑張りを理解してくれる場所は、きっと他にあるはずです。
しかし、環境を変えることはとても大変なことです。
もし難しいようであれば、環境を増やしてみてはいかがでしょうか。
趣味や勉強など、それらができる環境へ行ってみることです。あなたを理解し、癒やしてくれる場所(人)はきっとあります。
- 関心のある勉強会への参加
- 興味のあるスポーツ施設への入会
- 気分を切り替えてオンラインゲームを挑戦
新しい世界では、個人では見えなかった視点や考えが得られるかもしれません。
なにより、関心事が共通している人たちです。
あなたのことを理解してくれる方がたくさんいることでしょう。
やばそうな団体等かは、見極めてください
また、一人で不安に悩む必要はありません。
専門のクリニック等を調べ、行ってみることを強く勧めます。
当ブログではポジティブを意識した不安解消を紹介しています。
こちらも是非読んでみてください。
不安に感じていることが、少しでも解消されることを願います。
参考文献
ありがとうございました