皆に合わせていて、気持ちが窮屈になる時があるわ
自分らしく判断することで、幸せな気分になるかもしれませんよ!
- well-beingとは
- 自尊感情とは
- 本来感とは
- 自分らしくしていいのか
自分本来の気持ちで行動することが幸せである
現代では、個人が簡単に多くの情報を調べることができます。
スマートフォンの普及により、情報検索手段が進化したのが要因のひとつです。
「あれを調べてみようかな」と検索すれば、山のように情報がでてくるでしょう。
私達は、これらを閲覧し情報収集をおこないます。
それらを調べ、自分の考える方向を決めていくのです。
- スマホを買い替えたい、調べてみよう
- 皆が、この商品をカッコいいと言う
- 皆が、これは買ってはいけないと言う
- 皆が良いと言っている商品を買おう、きっとこれがかっこいいのだな
- 自分は転職したほうがいいのかな(なんとなく刺激が無いよなぁ)
- サラリーマンでいいのか、雇われ側で良いのか?と言っている人が人気だぞ(この人フォロワー数多いな、きっとすごい人なんだ)
- フリーランスというのは、自分で好きなことをして稼げるのか(かっこいいな)
- 「成り上がってやる精神」か、私も行ってみたい!
これらの考え方は「悪い例」ではありません。
多くの情報に触れ「考えて経験をする」ということは、とても素敵なことです。
しかし、本来の自分はどうありたいのか、本当はどう思っているのか。
これを見失っては「幸せな気持ち」にはなれません。
この自分らしさ(本来感)は、自己価値を最良にしwell-beingを高める大切な感覚なのです。
- 自分らしくあることで、well-beingを高める
良く在る状態「well-being」について
本サイトでも何度か紹介している「well-being」。
Well-beingは「良く在る状態」ということで、邦訳されない(できない)ことがあります。
モヤッとしますね。
Well-beingを2つの意味合いにわけた考えがあります。
- 主観的幸福感:自己の情動状態の快・不快についての主観的感覚を意味する。「幸せな生活」「人生に満足しているか」
- 心理的well-being:自分が成長しつつある。人生に目的をもっていて自己決定できる。暖かい他者関係を気づいている。という感覚。「意味のある生活」
(Keyes2002,Ryff1989参考)
判断や決定を自身の「快い」という考えに基づいて動くこと(動けたということ)に対して、幸福を感じることだと私は思います。
つまり、自己価値(自尊感情)が自身の考えに伴っていることこそ、well-beingは高まると考えます。
- 自己価値の「快いと思う判断」をすることで、well-beingは高まる
自尊感情について
2つの自尊感情
自分の価値を判断する自尊感情ですが、これには2つに区分した考えがあります。
- 随伴性自尊感情:自己価値の感覚が、外的な基準に依存している
- (本当の)自尊感情:自分が自分自身でいられることから自然に得られる
※随伴とは、伴うこと・従って行くこと
(Deci&Ryan1995参考)
随伴性自尊感情は、前述の「考える方向性」のように、周囲を基準とした判断になります。
多数の意見やカリスマ的人物の言葉を「=自分の価値」としていては、果たして「自分らしさ」と言えるのでしょうか。
周囲の意見に耳を傾けることはとても大切です。
外部情報に対して、自分なりにきちんと考え判断することが「自分らしさ」につながるのです。
- 周囲の意見に合せても、もちろん良いのです。自身がそれで快いと感じるかどうかです。
最良の自尊感情
上記理論から、「最良の自尊感情」という定義があります。
- 特定の課題結果や達成に、自己価値の感覚が随伴していない。文脈によって変動することも無い。本当のあるいは中核的な自己によって、自身が機能しているという感覚から得られるもの
(Kernis2003参考)
出来事に対して、自分の本来感で見極めるということです。
自分で書きながら、混乱しています。
つまり、「どうのこうの判断をしない」という考えでいけば、以前掲載したマインドフルネストレーニングにも繋がると思います。
最良の自尊感情には様々な側面が含まれているそうですが、「本来感」が特に重要です。
自分らしさ|本来感(Authenticity)について
Authenticityは「確実性」と訳されますが、心理臨床では「本来性」と訳されているそうです(心理療法辞典1999参考)。
- 本記事では「本来感」と書いています。
本来感(Authenticity)は、下記のように述べられています。
日々の計画における個人の本当の、中核の自己による何ものにも邪魔されない働きを反映するところのものに特徴づけられる
Kernis2003
非搾取的な対人関係において自由で深く自分自身でいられる能力
Truax&Carkhuff1967
自分自身の意思や気持ちに基づき素直に生きていること
伊藤&児玉2005
つまり、「本当の自分」「自分らしさ」ということに該当します。
この本来感(自分らしさ)が自尊感情に影響を与え、well-beingを高めることに繋がるのです。
- 本来感が、well-beingを高める要因となる
まとめ:自身も周囲も「自分らしくある」ことを考える
本記事のまとめとなります。
- well-beingは、自分らしくあることで高まる
- 外部に流されない、自分の快い判断をすること
自分らしくあることは、単純なようでとても難しいことです。
仕事や日常生活で多くの人と関わっている以上、自分らしさを通すことが良い判断では無い時がたくさんあります。
また、自分らしく判断することでwell-beingが高まるというのは「他人」も同じです。
つまり、自身の判断を他人に押し付けることは、相手のwell-beingを下げることになります。
自分らしくあること、それが周囲にどのような影響を及ぼすかを考えることも大切です。
ソーシャルスキルとして自分らしさを発揮することで、自身や周囲のwell-beingを高めることができれば最高です。
参考文献
ありがとうございました